大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和35(し)19 決定

主 文

本件特別抗告を棄却する。

理 由

本件特別抗告の理由は、別紙特別抗告申立書記載のとおりであるが、所論高松地

方裁判所裁判長の措置は特定の傍聴人に対する刑訴規則二〇二条に基く裁判長の訴

訟指揮上の処分に過ぎず、裁判の対審の公開禁止をもつて目すべきものではなく、

右の処分は、裁判長が、被告人らは特定の傍聴人の面前で充分な供述をすることが

できないと思料し、その供述をする間、その傍聴人を退廷させたものであり、しか

もその傍聴人が警察官であるという社会的身分や職業のみによつて裁判傍聴の自由

を奪う如き差別的待遇をなしたものとは認められないから、所論憲法八二条及び一

四条違反の主張は、結局実質においては、被告人らが本件特定の傍聴人の面前では

充分な供述をすることができないと思料した裁判長の職権調査に属する認定を非難

し、且つ、刑訴規則二〇二条の解釈適用の誤りを主張するに帰し、また本件の処分

は公判審理の進行程度が既に被告人らの罪状認否の陳述をなす段階に至つた時期に

おいてなされたものであるから、所論引用の大阪高等裁判所決定の事案とはその内

容を異にし、判例違反の主張は前提を欠くものというべく、該処分及びこれに対す

る検察官の異議申立を棄却した原決定を非難する論旨はすべて特別抗告適法の理由

とはならない。

よつて刑訴四三四条、四二六条一項により裁判官全員一致の意見で主文のとおり

決定する。

昭和三五年七月一一日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

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裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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